ウクライナの子供たち、日本で初の審査会に参加 & 辰野町にてほたる祭りと辰野町役場訪問

08 7月 2022


6月19日(日)、飯田市武道館にて第23回RF空手 長野オープン大会・昇段級審査会が開催されました。
ウクライナの子供たち4名もこの大会へ参加するために、週2回+特別稽古をして頑張ってきました。 当日は緊張の面持ちで武道館入りし、日本の道場生と共に計量からスタートです。

まず基本・移動稽古の審査から始まりました。4人とも周りの様子を見ながら、一生懸命取り組んでいました。お母さん達も同じように緊張した様子でしたが、それぞれ息子・弟を心配そうに見守っており、国は違っても家族の様子は変わらないものですね。


ルールミーティングなどを経て、いよいよ開会式です。
4人とも早めに第一試合目がやってくるので、親御さんにはセコンドとして一緒に移動してもらい所定の場所にて待機してもらっていました。なんだか私たちの方が緊張してしまいます。いよいよ子供たちの番がやってきました。

先陣を切ったのはダヴィド。持ち前の安定感で果敢に攻めて見事7ポイント選手で一本勝ち。思わず皆で喜びました。続いてアルセニー。相手の攻撃が入る中、諦めずに前に攻めていきましたが、残念ながら一本負けでした。続いて中学生のアルテョム。三つ巴戦の一回目。必死に向かっていき見事1勝。4人目はヴィタリ―。自分より大きな相手に力で押されながらも、諦めず前に進んでいきましたが、残念ながら一本負けでした。アルセニーもヴィタリ―も悔しかったのだろう、涙を見せしばらく母と姉のもとで悲しんでいました。


実はダヴィドは数日前から足の裏が痛かったとのことですがそんな中、その後も一生懸命最後まで闘い抜き、準優勝を勝ち取りました。それでも敗退後は悔しさがこみ上げたようで、長い間泣きながら必死に何かを母親に訴えていました。何か不服なことでもあったのかと思ったのですが、只々悔しい思いの丈を口にしていたとのことでした。最後には母親より、いつまでも泣かない!と一括されたとのこと。


アルテョムは、その後も頑張り、見事優勝を勝ち取りました! それぞれに健闘した様子が見られましたし、悔しさも感じた子も次こそは!と決意を新たにしたのではないかと思います。最後には皆で記念撮影。


大会終了後、かねてよりご招待頂いておりました辰野町へ。 辰野町にある古民家ゆいまーるは、小沢先生が偶然学園生徒と宿泊した宿で、それ以降その雰囲気を気に入った為、また私達スタッフものんびりできる素敵な古民家にすっかりリーピーターとして利用させて頂いておりました。


そんな中今回、ウクライナの方々の受け入れの話を聞いたゆいまーるのオーナーである矢ヶ崎ご夫婦の、是非ご招待したいとの申し出から始まりました。

1時間ほどで到着した私達は、オーナーご夫婦に温かく迎え入れて頂きました。先ずは一息ついて、部屋の割り振りから始めました。取り合えず皆さんに好きな部屋を選択してもらいました。そして今日の予定などを確認していると、急に夕立がすごい勢いで振り出しました。

中々止まない雨に少し不安に思いながら外を見つめていましたが、徐々に小雨に。それから矢ヶ崎さんのご提案で、たつのパークホテルの温泉に行くことに。ウクライナの皆を乗せて出発。今回たつのパークホテル様にはご支援を頂きまして9名をご招待して頂きました。子供たちは温泉が嬉しく楽しくなってしまい、元気有り余って少々騒ぎ立ててしまい申し訳ございませんでした。松井支配人はじめ、従業員の皆様の温かい対応に心より感謝いたします。ありがとうございました。


宿に戻る頃には、たくさんのお料理が用意されておりました。夕食の差し入れは、生活クラブ辰野支部の小林さんや、酒井さん親子をはじめ町の有志の皆様、また地域おこし協力隊の多文化共生担当の渡邊さんには英語にてコミュニケーションをはかって頂きました。また、ウクライナカラーのマスクをはじめ沢山のマスクとお菓子のプレゼントを頂きました松田ご夫妻様、ご協力いただいた皆様ありがとうございました。どれも美味しく頂きましたが、特に五平餅は個人的に一番美味しかったです。

その後、いよいよほたるまつりへ。徒歩で少し移動して公園のような場所へ。(すみませんが真っ暗だったため周囲の状況は説明できませんが)入り口で、手指消毒と検温をしていざ入場! 少し歩いて行くと既に数個の光が見えてきました。その時点で、子供たちは既に興奮気味で中々前に進みませんでした。そのまま歩みを進めると、どうやら広い草むらのような雰囲気でした。


ぐるーっとそこを周るように歩道があるようでそれにならってゆっくり進んでいくと、先ほどとは比べ物にならないような無数の光が見えてきました。皆思わず、うわー!すごい!と口にするほどに、今までに見たことないほどの蛍が飛び交っていました。

「先生、先生」と掌を合わせて小沢先生に近づいてきたアルテョムが、そっと手を開き見せてきたのは数匹の蛍でした。子供たちは既に大興奮して蛍を追いかけまわしているようでした。

お母さん達も、見える景色に美しい!と感動している様子でした。私も地元が上伊那なのですが、直接見に来たのは今回が初でして、今まで来なかったことを悔やむほどに素晴らしい景色でした。

これは是非来年もゆいまーるさんに泊まらせて頂いて見に来たいですね!と思わず矢ヶ崎さんに伝えました。来年にはコロナの影響もなくなっていることを願うばかりでした。

感動して時間をかけて堪能した私たちは宿舎に戻り、一息つきました。子供たちは取材で訪れていた成田さんとカメラで遊び出し、思わずカメラが心配になりました。成田さんがナンバーワンと子供たちが連呼して駆け回っており、その後5人でUNOを始めました。


子供たちは本当に楽しそうに遊んでおり、皆成田さんが大好きなのだなと伝わってきました。小沢先生や我々スタッフは二木さんと今までされた取材などについて色々お話しさせて頂きました。

時間も遅くなり、そろそろお二人ともお別れです。子供たちは成田さんを中々放しませんでした。名残惜しい中皆で記念撮影を。密着ロケ中は色々大変お世話になりました。是非またお休みの時に高森町を訪れて下さい。一緒に飯田・下伊那のグルメを食べに参りましょう。お待ちしております!


2日目、辰野町役場に。町長さんはじめ辰野町役場の皆様の温かいお出迎えを受けながら9名は会場へ。席に座り交流会の始まりです。会場には高森町の壬生町長さんも駆けつけて下さりました。

自己紹介の後、辰野町の皆様よりウクライナの方々へいくつか質問がありました。今回の日程で、皆が一番に思い出になったのは、やはり昨夜見た蛍の風景だったようで、一生の思い出だと話していました。その後子供たちの演武と小沢先生の演武を披露させて頂き、記念品も頂き、最後には皆で記念撮影。


そこからかやぶきの館に移動して、おやきづくり体験と、炭火焼きランチを頂きました。おやきは皆頑張って作っていて、それぞれに特徴あるおやきが出来上がっていました。

出来立てを皆ひとつずつ食べてみましたが、出来立てはあったかくって、ふわふわでとても美味しかったです。炭火焼きも中々体験できないもので、良い体験になったと思います。どれもあたたかなお料理でした。特に鶏肉が美味しかった!


役場に一度戻り、解散となりました。
この度、このような機会を計画頂きました、矢ヶ崎ご夫妻には大変感謝いたします。

また、その声掛けにご賛同下さり、ご協力・ご支援下さいました皆様、町長はじめ辰野町役場の皆様、かやぶきの館の皆様、本当にありがとうございました。特に蛍の感動は周りの方達にお伝えしたいです。

また是非蛍を見に行きたいと思います。皆様も是非一度は訪れてみてはいかがでしょうか?
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